評価するのは講師自身ではなく受講者
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その時間を有意義な時間にするか否かは本人次第
講師としてかれこれ15年、ファイナンシャルプランナー(FP)の継続研修セミナーを行っています。当然参加者はFPばかりで、1回3時間~6時間行います。
FPといっても、企業にお勤めのFPや、個人事業主として行っているFP、資格取得はしたけれどあまり活用していないFPなど、色々な人がいます。
この継続研修セミナーは、FPの仕事に活かすためや自分の今後のために聞いている人ばかりではなく、ただ単位を取りに来たという人も中にはいます。
その時間を有効なものにしようとしている人、仕方なくその場にいる人などが混ざり合う、なんとも不思議な雰囲気の場です。
どのような場合でも全力で行うだけだけれど・・・
講師としては、相手が積極的に話を聞いていないような感じがすると、自分自身の話し方が悪いのだろうか、説明がわかりにくいのだろうか、聞きたいポイントがズレているのだろうか・・・と考えてしまい、時には落ち込むこともあります。
もちろん、「単位を取るために仕方なく来ました」という態度がそのまま伝われば、かえって気が楽なのですが、どちらだか微妙な場合は、やっぱり気になるものです。
アンケート結果は決して悪くないのです。
ですが、聞く気のない人が興味を示せるような話術をもっていない自分が、悔しくてたまらなくなるのです。
「そんなこと気にすることないよ」と周囲の人はいいますが、「講師だからこそ」気にしてしまうのです。
評価するのは自分ではなく相手
確かに、万人に満足してもらえるなんてことはありません。
受講者のレベルによって知りたいことが違いますし、10のうち5のことを知ったとしても、5しか知ることができなかったのか、5知らないことを知れたのか、よく言われる”コップの水”の受け取り方と同じです。
自分では、相手の知らないことをかなり伝えたなんて思っていても、それを評価するのは相手です。
「評価は相手がするもので、自分で評価するものではない」。
講師になりたての頃、先輩にそういわれたことがありましたが、自己満足にならないよう、初心を忘れずに試行錯誤しながら、次につなげていくことが大切なのだと、あらためて思う次第です。
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