執筆|全国農業新聞「農家の継承」遺言書は不備のないように注意
全国農業新聞の農家の継承5 遺言書は不備のないように注意
全国農業新聞の連載「農家の継承」。内容は相続や終活に関することです。2020年8月は「 遺言書は不備のないように注意」を執筆しました。
遺言書は主に自筆証書遺言と公正証書遺言が利用されます。
メリット・デメリットとしては、次の通りです。
自筆証書遺言 | 公正証書遺言 |
全文自筆(財産目録のみパソコン作成や通帳コピー等でも可。各頁に署名押印必要。)、無効争いの恐れがある、内容不備で遺言執行できない場合がある、検認が必要 | 費用がかかる、本人の意思が明確、紛失・偽造の恐れがない、証人2名必要、検認が不要 |
遺言書は財産に関する意思を残すものですが、相続手続きがスムーズに進むようにしておくものでもあります。そのため、書き漏れや内容不備の対策などができていないと、かえってもめる結果を招いたり、相続人の負担を増やしたりすることにもなりかねません。
遺言書の作成目的は、作成することではありません。作成するなら、遺留分(相続人が最低限もらえる相続分)対策や相続手続対策などをしっかり行えるよう、弁護士や行政書士などの専門家に相談したうえで、相続人が困らないような遺言書の作成をしたいものです。
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