相続・終活セミナー講師|明石久美

エンディングノートは何のために作成するのか

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エンディングノートは何のために作成するのか

今ではさまざまな場所でエンディングノートが配布されていたり、色々な先生方、「エンディングノートを書きましょう!」というセミナーを行っています。

 

しかし、そもそもエンディングノートは何のために作成するのでしょう。「何のために」という目的があるからこそ作成するわけですから、その目的が明確になっていなければなりません。

 

確かに要望や希望などの意思表示も必要だと思います。しかし、意思を表示することによってもめることもあります。

 

一番大事なのは、その意思を残そうと思うことについて、よく理解したうえでのことなのかどうかです。

意思を叶える人の気持ちを考えたことがあるか

エンディングノートに意思を記入したとき、その意思をかなえようとしてくれるのは、大半が家族です。その家族が困るような情報を残す必要があるのでしょうか。

 

「単なる希望だから」と言う講師もいますが、「今まで親孝行をしてあげられなかったから、最後の望みはかなえてあげたい」という子供もいるのです。

 

エンディングノートはそもそも作成するのが目的なのでありません。作成するのは本人ですが、その意思を汲み取るのは家族です。

 

お互いコミュニケーションが取れていれば、エンディングノートは単なる備忘録になります。そういった形でエンディングノートが活用されるなら良いのでしょうが、一方的に意思を残すのは間違いです。

 

もちろん、コミュニケーションが取れる方ばかりではありませんから、一方的になってしまう人もいるでしょう。

 

それならばなおさら、エンディングノートに残す前に、その内容についてメリットやデメリットを知り、その上で自分の意思を残すようにしてほしものです。

 

発信する側が理解しているのか

発信する側が、エンディングをよくわかっていないケースはよくあります。

 

たまたま講師に抜擢されたのか、終活ビジネスを宣伝するために話せる人が選ばれたのか、どのような経緯で講師が選ばれたのかはわかりませんが、講師が発信する情報によって、相手に与える影響は大きいのだとわかっている人がどれだけいるでしょうか。

 

完全完璧な情報のみを提供することは難しいことですが、だからこそ、うわっつらの浅い知識ではなく、その背景や業界などをよく理解してから、情報発信してほしいものです。

この記事を書いた人

明石久美

千葉県松戸市在住。セミナー講師歴17年。相続・終活コンサルタント、特定行政書士。相続専門の行政書士として実務も行っており、葬儀や墓など供養業界にも詳しいことから、終活や相続に関する一般向けセミナーや企業研修を全国で行っている。 また、テレビやラジオの出演、新聞・雑誌等へのコラム執筆や監修、銀行や互助会(葬祭)向けの教材、著書など多数ある。   ◆相続相談、遺言書作成、おひとりさま準備、相続手続きは、『 明石行政書士事務所 』 へ

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