執筆|全国農業新聞「農家の継承」遺品整理の注意点
全国農業新聞の農家の継承11 遺品整理の注意点
全国農業新聞の連載「農家の継承」。内容は相続や終活に関することです。2021年2月は「遺品整理の注意点」を執筆しました。
本人が亡くなったあとの遺品整理は、必要なモノを探したり不要品を処分したり大変な作業になります。家族が行うにしても業者に依頼するにしても、注意したい点があります。
遺品整理業者を選ぶ場合の注意点
「遺品整理」とうたっている業者は多くあり、単に不要品の処分を行っている業者、買い取りも行っている業者、数時間でモノだけを運び出す業者、数日かけて家族とともに片づける業者などさまざまあります。
どの業者に依頼するにしても、正式な依頼をする前に片づける家を業者に見てもらい、見積書を作成してもらうべきです。
その際に、自分たちにどこまで向き合ってくれるのか、無理のないスケジュールで作業してくれるのか、買い取りも行ってくれるのか、終了後に掃除もしてくれるのかなども含め、気になったことを確認しておきます。
遺品整理で気を付けたいのは「うっかり捨て」
家族が遺品整理を行う場合は「うっかり捨て」に気を付けなければなりません。慎重に確認しながら進めていた作業が段々面倒になり、よくわからない鍵やネジ、書類などのほか、封筒の中に入っている手紙や請求書、重要書類のお知らせなどを勢いで捨ててしまう人がいるからです。
あとで鍵がなくて開けられずに困ったり、相続で必要な書類が紛失してしまったりするケースもあります。
遺品整理で大変な思いをしないように、探しものがすぐ見つかるように、あらかじめ整理しておいたりエンディングノートに情報を残しておいたり、なるべく不用品を処分したり、何かしらの対策はしておきたいものです。
可能なら、遺品整理は相続が一段落したあとに行いたいものです。急いで片づけをしてしまうと、大切なものを捨ててしまった、取っておけばよかったなど後悔する人もいるからです。